背中のトレーニングメニュー:筋肥大のコツ

背中トレーニングのコツ

BACK TRAINING TIPS FOR HYPERTROPHY

著者:Dr. Mike Israetel

執筆日:2017-1-9 (2019-11-17訳)

Mike Israetelは、トレーニング科学の教授で、パワーリフティングやボデイビルディングの競技経験もあり、さらに米国オリンピックトレーニング地でのスポーツ栄養コンサルタントを担当した経験があります。

本記事は、Renaissance Periodizationの許可を得て、英語から翻訳しています。Renaissance Periodizationはコンテストやスポーツ、ボディメイクなどの目的に対して科学的なコーチングをするグループです。

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背中トレーニングのコツ

本記事では、背中トレーニングのコツをいくつか紹介します。

私のトレーニングやコーチングの経験をベースにしている一般論ということに注意してください。

あくまで考えのベースであるべきで、ここに記載されている内容に全て従えばいいというわけではありません。

もしまだ読んでいなければ、※筋肥大のためのトレーニングボリュームの目印を読んでみてください。

本記事で紹介していることの理論的、そして実用的なベースが理解できます。

この記事が内容が気に入ったけどもう少しトレーニングメニューに関してRPの専門家の助けが欲しい場合は、大人気のMale PhysiqueFemale Physiqueテンプレートを見てみてください。

マイクイズラテルのMEV・MAV・MRVトレーニングボリューム理論にて、彼の理論について本ブログ内に日本語で解説しています。

セット数

MV:筋量維持ボリューム

背中は大きく多くの筋肉により構成されているため、筋量維持のためには週に8セット行う必要があります。その中でプル系とローイング系種目に分けるべきでしょう。

※プル系:原文はVertical Pulling Movement、水平プル種目。
ローイング系:原文はHorizontal Pulling Movement、垂直プル種目。

MEV:最小効果的ボリューム

筋肥大を起こすためには、大半の中級者は少なくとも週に10セットやる必要があります。それ以上にボリュームが必要な人もいます。

MAV:最大適応ボリューム

大体の人は、平均で週に14~22セットだと反応がいいです。

MRV:最大回復ボリューム

週に25セットを超えると、回復しきれない問題が出てくることが多いです。

若干このセット数を超えてもちゃんと回復できる人も中にはいます。

特に経験が長くて体重が軽い人は、かなり高ボリュームでも問題ない場合が多いです。

種目

背中は1つの筋肉でもいくつかの筋肉でもなく、多くの隣接した筋肉があります。

そのため、ローイング系とプル系の種目に分けて背中のトレーニングを行った方が良いです。

ローイング系種目

プル系種目

頻度

頻度:週に2~4回

背中には広範囲に多くの筋肉が存在していて、同時に様々の筋肉が刺激されるため、1回に詰め込んで追い込んでも、頻度を高めて数回で鍛えてもどちらでも大丈夫です。

強くなるにつれて、背中に十分な負荷をかけるとかなりの疲労が貯まるようになるため、オーバーロードする頻度は下げていく必要があるかもしれません。

私の場合は背中が(ありがたくも)大きくなったため、1週間に1回しかハードにトレーニングできず、残りのセッションは低重量・低ボリュームのセッションにして回復する必要があります。

強度(重量)

背中は複雑な筋群で構成され、それぞれの筋肉の構造も異なるため、背中のトレーニングでは様々な強度およびレップ数を採用するべきです。

懸垂で6レップだけの時もあれば、プルダウンやマシーンロウで20レップなんてことも珍しくはありません。その中間も当然存在します。

種目のバリエーション

他の筋群と背中が違う点は、マイクロサイクル内でプル系とローイング系の両方を行わなければいけないことです。

つまり週2回背中を鍛えるとしたら(例を簡単にするため)、1日はローイング系に重点を置き、残り1日はプル系に集中します。

また、各セッション内で注力していない方の種目を、セッション終盤に低重量と(もしくは)低ボリュームで行うこともできます。※ローイング系に集中する日であればプル系を軽く行う。

こうすれば1セッションでローイング系とプル系の両筋肉群を刺激でき、どちらかを優先しながら片方を休ませることができます。以下が参考例です。

月曜日:

バーベルベントオーバーロウ:6セット 10レップ
プルダウン:3セット 15レップ

木曜日:

荷重懸垂:6セット 6レップ
マシーンロウ:3セット 10レップ

可動域

背中の種目では筋肥大最大化のために最大可動域で行うだけでなく、反動を利用したチーティングを防ぐことが重要です。

地球上で今まで行われたベントオーバーロウの中で、おそらく5%くらいだけが正しいテクニックです。 残りの95%は反動を利用していたり、上半身の角度が浅すぎたりします。

反動は脚の動員を得るだけです。デッドリフトのように脚と背中を同時に鍛えていない限り、上半身を上下に動かす必要性はありません。

また、広背筋はピーク時の収縮が大好きです。なのでプルダウンでは毎レップ胸に当たるまで降ろし切りましょう。

もちろん重量は落ちてしまいます。重量で自己満したいだけれあれば、ラットプルダウンのような女々しいマシンではなくてパワーラックで行ってください。

懸垂で中間の可動域しかやらない人もたくさんいます。一番下まで降ろさず、少なくとも顎がバーを超えるくらい上まであげない人です。

懸垂でなんとかレップを行うという苦労に二度と直面しなくていいため自尊心には良いかもしれませんが、ベストな効率とは言えないため避けるべきです。

化学的ストレスを用いたテクニック

私の経験上、化学的ストレスのテクニックはあまり背中に通用しません。

マシーンロウとプルダウンのジャイアントセットを除いて、背中のトレーニングは本当に基本的です。

プルダウンとローイングを交互にやるなどスーパーセットを試してもいいですが、個人的には効果をあまり感じません。

ピリオダイゼーション

他の部位と同様に、最初のメゾサイクルは中重量の中レップで行うべきです。

その次のメゾサイクルでも似たような設定で、レップ数や種目を少し変更してもいいかもしれません。

もしくは、1RMの60%程の軽量で高レップで高ボリュームのブロックにもできます。

そのメゾサイクルの後は、3~4週間程度の短いメゾサイクルで、1RMの70~85%程の筋力狙いの低ボリューム期間を設けるべきです。

低ボリュームを入れることで、筋肉の感受性をリセットして今後さらに筋肥大しやすくなります。

この期間が終わったら最初のメゾサイクルに戻って繰り返しましょう。

背中トレーニングの参考メニュー

週に2回、5週間分の参考例です。ポンドからキロに直す際に一部調整しています。

1週目

1日目

バーベルベントオーバーロウ:4セット 8レップ 70kg
自重懸垂:合計30レップ

2日目

荷重懸垂:4セット 10レップ 2.5kg
ケーブルロウ:3セット 15レップ 62.5kg

2週目

1日目

バーベルベントオーバーロウ:5セット 8レップ 75kg
自重懸垂:合計35レップ

2日目

荷重懸垂:5セット 10レップ 3.75kg
ケーブルロウ:3セット 15レップ 67.5kg

3週目

1日目

バーベルベントオーバーロウ:5セット 8レップ 80kg
自重懸垂:合計40レップ

2日目

荷重懸垂:6セット 10レップ 5kg
ケーブルロウ:4セット 15レップ 72.5kg

4週目

1日目

バーベルベントオーバーロウ:7セット 8レップ 85kg
自重懸垂:合計45レップ

2日目

荷重懸垂:6セット 10レップ 11.25kg
ケーブルロウ:5セット 15レップ 77.5kg

5週目

1日目

バーベルベントオーバーロウ:2セット 4レップ 70kg
自重懸垂:合計15レップ

2日目

荷重懸垂:2セット 5レップ 0kg
ケーブルロウ:2セット 8レップ 45kg

特記

デッドリフトやスティッフレッグドデッドリフトはデカイ背中を作る助けになります。臀部筋肥大のコツの記事にデッドリフトに関する考察をまとめているので、読んでみてください。

この他の部位はこちら

マイク・イズラテルのトレーニング理論はこちら

mike israetel's theoryマイクイズラテルのMEV・MAV・MRVトレーニングボリューム理論