大腿四頭筋のトレーニングメニュー:筋肥大のコツ

大腿四頭筋トレーニングのコツ

QUAD TRAINING TIPS FOR HYPERTROPHY

著者:Dr. Mike Israetel

執筆日:2017-3-15 (2019-11-29訳)

Mike Israetelは、トレーニング科学の教授で、パワーリフティングやボデイビルディングの競技経験もあり、さらに米国オリンピックトレーニング地でのスポーツ栄養コンサルタントを担当した経験があります。

本記事は、Renaissance Periodizationの許可を得て、英語から翻訳しています。Renaissance Periodizationはコンテストやスポーツ、ボディメイクなどの目的に対して科学的なコーチングをするグループです。

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大腿四頭筋トレーニングのコツ

本記事では、大腿四頭筋トレーニングのコツをいくつか紹介します。

私のトレーニングやコーチングの経験をベースにしている一般論ということに注意してください。

あくまで考えのベースであるべきで、ここに記載されている内容に全て従えばいいというわけではありません。

もしまだ読んでいなければ、※筋肥大のためのトレーニングボリュームの目印を読んでみてください。

本記事で紹介していることの理論的、そして実用的なベースが理解できます。

この記事が内容が気に入ったけどもう少しトレーニングメニューに関してRPの専門家の助けが欲しい場合は、大人気のMale PhysiqueFemale Physiqueテンプレートを見てみてください。

マイクイズラテルのMEV・MAV・MRVトレーニングボリューム理論にて、彼の理論について本ブログ内に日本語で解説しています。

セット数

MV:筋量維持ボリューム

大腿四頭筋は最低週6セットはやらないと筋肉を維持できないように思えますが、これは深いスクワットの場合です。

レッグプレスやレッグエクステンションの場合は、より多くのセット数となるでしょう。

MEV:最小効果的ボリューム

大抵の場合、大腿四頭筋のMEVは週8セットです。

それよりも著しく少ない場合は、トレーニング初心者を除き筋肥大しないでしょう。

スポーツや持久系トレーニングの経験があり遅筋優位の人の場合は、MEVがもっと高いこともあり得ます。

MAV:最大適応ボリューム

大体の人は、平均で週に12~18セットだと反応がいいです。

MRV:最大回復ボリューム

週に20セットを超えると、回復しきれない問題が出てくることが多いです。

大腿四頭筋はかなり大きい筋肉で、効果的に鍛えるにはスクワットのような恒常性を乱す種目が必要になるため、大きくて強い人はMRVが20セット以下のことも多いです。

一方で、経験が長くても身体が小さく高重量を扱わない場合、MRVが20セットを超えることもたまにあります。

種目

大腿四頭筋の種目

頻度

頻度:週に1.5~3回

大腿四頭筋は過負荷をかけるトレーニングにより、多大な局所的・全身的疲労が発生させる大きくて強い筋肉です。

上腕二頭筋であれば毎日ハードにトレーニングしても平気ですが、大腿四頭筋では平気じゃないです。

回復の早い人(基本的に身体の小さい人)は週3回鍛えられますが、どちらかというと例外です。

ほとんどの人は週2回の大腿四頭筋トレーニングで問題なく非常に効果的です。

一部のデカくて強い人は週2回もできません。それが1.5回と前述している理由です。週1.5回はこういった人たちに向いています。

1.5回の場合、週の前半に過負荷をかけたトレーニングを行い、後半ではほとんど過負荷をかけないトレーニングをやります。

例えば、月曜日にスクワットとレッグプレスを合計10セット行い、金曜日にはスモースクワットを低重量で5セットやるだけ、というイメージです。

後者のセッションにより、筋量を維持しながら若干筋肥大を促進します。それと同時に疲労は最低限に抑え、月曜日のトレーニングに向けて回復できるような状況を作ります。

強度(重量)

大腿四頭筋は様々な重量(従ってレップ数)でトレーニングする方が大きくなる傾向にあります。

6レップのような低レップは瞬発力のある速筋優位の人に効果的ですが、こういった人たちは例外的です。

ほとんどの場合、8~15レップが理想的で、20レップ程の場合はマシーンのような1レップに時間がかからず腰が先に死なない種目が良いです。

大腿四頭筋は化学的ストレスを狙ったトレーニングにも基本的に反応が良いです。後半で解説します。

バリエーション

大腿四頭筋は大きくで複雑に構成されているため、少なくともマイクロサイクル内で2種目はあった方が効果的で、3種類あってもいいくらいです。

週2回ハードに鍛えている場合は、片方でスクワットをやってもう片方でレッグプレスとランジなどがいいでしょう。

大腿四頭筋はマイクロサイクル内で(従ってメゾサイクル内でも)バリエーションが必要となりますが、4種目以上を1サイクルに詰め込むのはやめるべきです。

マイクロサイクル内(同時にメゾサイクル内)で5種目扱った場合、そのメゾサイクルでは様々な部位を刺激できるため筋肥大の結果が良いかもしれません。しかしその後のサイクルはどうするのでしょうか?

身体が慣れていない種目は2~3種目ぐらいしか残っていないかもしれません。それらを取り入れたら、その次のサイクルはどうするのでしょう?元々の種目に戻りますか?

その方法でも数ヶ月は良いですが、行う頻度が高く全ての種目で停滞してしまうため、何年も継続していくことは難しいです。

より良い方法は、メゾサイクル内で2~3種目を選び、1~2メゾサイクル毎に1~2種目入れ替えることです。

例えば、複数のメゾサイクルをまたいで以下のように種目を選択できます。

メゾサイクル1

スクワット
レッグプレス
ランジ

メゾサイクル2

スクワット
レッグプレス
フロントスクワット

メゾサイクル3

フロントスクワット
ハックスクワット
フィートフォワードスクワット

メゾサイクル4

ハックスクワット
フィートフォワードスクワット
ランジ

メゾサイクル5

スクワット
レッグプレス
フロントスクワット

見てわかる通り、元々の種目に戻ってくるのに数ヶ月かかっていて、その頃には身体がその種目へ新たに適応する準備ができています。

もちろん、週3種目に抑えるため、1セッションあたり1~2種目しか行えません。どうすれば上手くいくのでしょう?

これで効果を出すためには、「3セット10レップ」というボリュームの枠組みを捨て去らなければいけません。

1種目で2~3セットしかやらないのではなく、5~6セット、もしくはそれ以上やる必要があるかもしれません。

疲労してくると後半のセットで非常に1レップが遅くなってきますが、20%前後重量を落とすことに躊躇せず、セットを続けましょう。

種目のバリエーションに加えて、重量のバリエーションもメゾサイクル内で取り組むべきです。

週2回大腿四頭筋トレーニングがある場合は、片方で8~10レップ、もう片方で12~15レップ、もしくは化学的ストレスを狙ったトレーニングでいいです。

どちらにせよ、それぞれの大腿四頭筋の日でレップ数を変化させるのが最適だと思います。

可動域

まず現実に向き合いましょう。大腿四頭筋を最大可動域で鍛えるのは超辛いです。身体は痛いし1レップが永遠に長く感じます。

しかし筋肥大を最大化させたいのであれば、他に方法はありません。そのためウェイトリフティングシューズを買って、全てのレップを一番下までコントロールしましょう。

スクワットはお尻がふくらはぎに当たるまで降ろし、レッグプレスでは(腰は真っ直ぐのまま)膝が胸の真横にくるくらい下げ、他の種目も一緒です。

ハックスクワットやレッグプレスのような種目では、プラットフォームの下側でスタンスを狭める必要があり、重量は落ちてしまいますがそれでいいんです。

荷重状態でのストレッチは筋肥大を引き起こすメカニズムだということを忘れないでください。

毎回大腿四頭筋種目で深くまで降ろしていて疑問に感じていても、ちゃんと狙っているものがあります。それは筋肥大を促進してくれる大腿四頭筋繊維の破壊です。

化学的ストレスを用いたテクニック

あなたの性格によって、大腿四頭筋の化学的ストレステクニックは楽しい場合と楽しくない場合に分かれます。

基本的に4種類の方法があり、それぞれの筋肉が痛むやり方でそれぞれ効果があります。

スーパーセット

アイソレーション系の四頭筋種目を限界ギリギリまで行い、休憩なしでコンパウンド種目に移るのを繰り返しましょう。

例えば、30RMのレッグプレスで25レップ以上行います。(トップでレストポーズが便利です)その後、20RMのスクワットで出来るだけレップをやります。

8レップ程度しかできないかもしれませんが、化学的ストレスは物凄いでしょう。

ドロップセット

10kgを左右に4枚(20RM程度だとします)のハックスクワットを行い、1セットやった後に1分休みます。

2セット目を終えたら、10kg外してもう一度行います。8セット終えた後は40kgで6レップやるのに奮闘していて、ジムの可愛い女の子はあなたの最悪の状態を見ることになるでしょう。

でも心配しないでください。四頭筋はパンプしすぎていてその子は興奮しちゃいます。

注目してくれたお返しとして、その子の足元に吐いてしまうかもしれません。脚にたまった代謝物の影響で。

加圧トレーニング

きつめのバンドか加圧用バンドを股関節真下(脚の一番上)に巻きます。

その状態で、4~6セットの低重量(30RM)で四頭筋種目を、バンドを一切外さずに行います。

セット間休憩は1分以内に抑えましょう。あ〜やばい!

ジャイアントセット

30RMのハックスクワットかレッグプレスで限界近くまで行います。その時のレップ数を覚えておきましょう。

1分後に、同様に限界近くまで1セットやります。これを事前に決めておいた合計レップ数に達するまでやり続けます。

始めたての人は、50~60レップで良いでしょう。経験者でメゾサイクル後半の場合は、100レップが良いです。

セット間休憩は1分程度で良いです。

ピリオダイゼーション

他の部位と同様に、最初のメゾサイクルは中重量の中レップで行うべきです。

その次のメゾサイクルでも似たような設定で、レップ数や種目を少し変更してもいいかもしれません。

もしくは、1RMの60%程の軽量で高レップで高ボリューム、化学的ストレスを狙ったブロックにもできます。

そのメゾサイクルの後は、3~4週間程度の短いメゾサイクルで、1RMの70~85%程の筋力狙いの低ボリューム期間を設けるべきです。

低ボリュームを入れることで、筋肉の感受性をリセットして今後さらに筋肥大しやすくなります。

この期間が終わったら最初のメゾサイクルに戻って繰り返しましょう。

大腿四頭筋トレーニングの参考メニュー

週に2回、5週間分の参考例です。ポンドからキロに直す際に一部調整しています。

1週目

1日目

ハイバースクワット:4セット 8レップ 125kg
レッグプレス:6セット 10レップ 102.5kg

2日目

スミスマシーンフィートフォワードスクワット:4セット 12レップ 110kg

2週目

1日目

ハイバースクワット:4セット 8レップ 130kg
レッグプレス:7セット 10レップ 107.5kg

2日目

スミスマシーンフィートフォワードスクワット:4セット 12レップ 115kg

3週目

1日目

ハイバースクワット:5セット 8レップ 135kg
レッグプレス:7セット 10レップ 112.5kg

2日目

スミスマシーンフィートフォワードスクワット:4セット 12レップ 120kg

4週目

1日目

ハイバースクワット:5セット 8レップ 140kg
レッグプレス:8セット 10レップ 117.5kg

2日目

スミスマシーンフィートフォワードスクワット:4セット 12レップ 125kg

5週目

1日目

ハイバースクワット:3セット 5レップ 125kg
レッグプレス:3セット 5レップ 102.5kg

2日目

スミスマシーンフィートフォワードスクワット:4セット 12レップ 102.5kg

特記

スクワットをやらなくても脚をデカくできると主張する人もいます。その主張は正当な主張です。

スクワットをやらなずに脚をかなり大きくすることは可能です。

しかしながら最大限に大きくしたいのであれば、ほとんどの場合スクワットをやる必要が出てくるでしょう。

他にどんな脚の種目をやっていようと、ハイバーでストリクトで深い、8~12レップのスクワットは脚の筋肥大に一番有利な方法です。

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