RPEとは?トレーニングへのメリットや注意点を解説

RPEとは

日本でもパワーリフティング界隈を中心にRPEという考え方が浸透してきています。ツイッターやインスタでも「スクワット 200kg 5レップ @ 8」みたいな表現を目にしますね。

しかしながら、RPEはパワーリフティングだけでなくボディビル、もしくは一般トレーニーでも利用できる手法です。

本記事では、RPEとは何か、またどのように利用できるのか解説していきます。

筆者

スクワット10レップ @ RPE 9.999

筆者について

トレーニング、特にビッグ3が好きなパワーリフティング愛好家。マックスは、ベンチプレス135kg、スクワット215kg、デッドリフト255kg。筋肥大と筋力の最大化を目指して日々精進中。

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RPEとは?

RPEとはRate of Perceived Exertionの略で、日本語にすると主観的運動強度 を意味します。

主観的という名の通り、セットがどれくらい難しかったのか自分で評価する指標です。

RPEは一般的に以下のように評価できます。※9.5や5以下あたりは人によって解釈が変わります。

RPEセットに対する感覚
10最大強度 重量もレップもこれ以上増やせない。
9.5レップ数は増やせないが重量は増やせたかもしれない。
9もう1レップできたと思う。
8.5もう1レップは確実で、2レップできたかもしれない。
8もう2レップはできたと思う。
7.5もう2レップは確実で、3レップできたかもしれない。
7もう3レップはできたと思う。
5~6もう4~6レップはできたと思う。
1~4非常に軽く、ウォームアップレベル。

RIRという類似の考え方

RPEと似ている用語として、RIRが存在します。

RIRはReps In Reserveの略で、あと何レップできたか?という指標になります。

0.5刻みではなく1刻みになるため若干の違いはありますが、ほとんどRPEと同義で使われていると考えて問題ないでしょう。

RPEの正しい使い方

RPEの基礎を学んだところで、利用方法に移っていきましょう。

RPEは主に以下の2種類の利用方法やメリットが存在していると考えられます。

  • オートレギュレーション
  • 漸進性過負荷

それでは1つ1つ解説していきます。

オートレギュレーションに使う

RPEをベースにしたトレーニングの最大のメリットは、重量を自動調整(オートレギュレーション)できる点です。

日によって調子の良い時、調子の悪い時は当然あります。そんな中で、「この日はスクワット200kg 5レップ」と事前に決めて無理矢理やっても、潰れてしまう、下手したら怪我に繋がる可能性もあります。

RPEベースにすることで、調子の悪い日は重量を抑えて、調子の良い日は重量を増やしてセットをこなすことができます。(レップ数も同様)

先ほどの例だと、「200kg」と決めるのではなくて「スクワット 5レップ RPE 8」のように設定します。 上手くいけば210kgかもしれませんし、調子が出なければ190kgに抑えられます。

このように身体の調子に合わせて柔軟に重量を調整できます。そのため、オンラインコーチングの普及に伴いRPEベースのトレーニングが増えてきたようにも思います(目の前で調子が確認できないため、固定の重量だとリスクが大きい)。

オートレギュレーションの注意点

RPEベース全般に言えることですが、重量とRPEの判断が非常に難しいです。

RPE8のつもりでやっていても、実はRPE5だったなんてこともあり得ます。この場合は負荷が弱くなるため、当然ながらトレーニングプログラムの結果が出にくくなってしまいます。

※あるベンチプレスを利用した実験で、被験者が10RMと思う重要をやらせたら、実際は平均16レップもあげたなんてデータもあります。*(1)

反対に、RPE8のつもりが本当はRPE10かもしれません。これでは身体の回復が追いつかずにオーバートレーニングや怪我のリスクが高まります。

上記の理由から、初心者(トレーニング経験半年以内)にはあまりオススメできる手法ではありません。

また、経験者であっても、4~8週間に最低1回程度はRPE10のセットを意図的に行い、自分の感覚とズレがないのか確認するべきです。

漸進性過負荷のために使う

RPEを利用する次の方法は、漸進性過負荷をかける手段とすることです。

漸進性過負荷と聞くと、重量を毎回増やすイメージが一般的かと思います。しかしながら、重量でなくレップ数でもセット数でもRPEでも負荷が高くなればいいのです。

RPEを使うことで、簡単に漸進性過負荷の調整が可能です。

例えば5週間のサイクルで、最初の週はRPE7、次はRPE8、9、10、そしてディロードという風に組むことができます。

この場合、RPEに対して重量を組み合わせても(100kg@7)、レップ数を組み合わせても(8レップ@7)でも大丈夫です。前者の場合は3レップ余力を残して終わり、後者は3レップ余力を残して8レップできる重量という組み方です。

RPEによって弱い負荷から強い負荷へと毎週段々あげられるので、リズムを崩すことなくスムーズにサイクルを進められます。最初から負荷をあげすぎたり、最終週の負荷が弱すぎることを避けられます。

トレーニングサイクルの組み方

サイクルの組み方に関しては、筋トレのサイクルの組み方を解説します【参考例あり】で別途解説しているのでぜひ読んでみてください。

筋トレのサイクル筋トレのサイクルの組み方を解説します【参考例あり】

RPEの注意点や間違った使い方

非常に便利そうなRPEですが前述した通り、主観的なため正しい判断が難しいという点もあります。

RPEを使用する際に一番やってはいけないことが、RPEを実際よりも低く見積もることです。

実際はRPE10なのに、「ベンチプレス 140kg @8」と投稿して自己満足していてはダメです。

当然ながら主観的な判断のため周りは何も言えませんが、いかに実力とRPEの誤差を減らせるか、ということがRPEでは非常に重要だと感じます。

「自分に素直に、かつ高重量にビビらない」という難しいやり方が必要にはなりますが、時間をかけて精度を高めていきましょう。

RPEトレーニングについて:まとめ

以上がRPEに関しての基礎的な情報になります。

個人的には、週毎のRPEを大体で設定して、必要以上に負荷をかけないように設定しています。

1レップを含めたトップセットをRPEにするのもよし、バックダウンセットをRPEにするのもよし、自分のようにマイクロサイクルをRPEにするのもよしです。

様々な使い方があり、上手く使えば大きなメリットになります。RPEでさらに効果的なトレーニングメニューを作りましょう。

読んでいただきありがとうございました!

参考文献

  1. Barbosa-Netto, Sebastião & dʼAcelino-E-Porto, Obanshe & Almeida, Marcos. (2017). Self-Selected Resistance Exercise Load: Implications for Research and Prescription. Journal of strength and conditioning research. 10.1519/JSC.0000000000002287.